【入れ歯の材料と特徴について】
【入れ歯の材料と特徴について】
前回は、「入れ歯の床の材料次第で、食べ物の温度や美味しさを繊細に感じとることができたり、
さらにお口に馴染みやすい入れ歯をつくることが可能である」とお話しました。
今回は入れ歯の材料とその特徴について、少し掘り下げていきます。
入れ歯を今後作るかもしれないという方は、軽く参考にしてみてください。
まず、「保険の入れ歯の床」は全てプラスチック、「保険外の入れ歯」はプラスチック+床部分に金属
を組み合わせて作ります。
以下、保険の入れ歯は「プラスチックの入れ歯」、保険外の入れ歯は「金属の入れ歯」と表記します。
プラスチックの入れ歯と、金属の入れ歯とでは、
「噛む」という基本的な機能についてはさほど変わりません。
大きく異なる点が、まずご費用面です。
プラスチックの入れ歯が圧倒的にお求めやすく、それに対し金属の入れ歯はご費用がかかるという
イメージを持つ方が多いと思います。
私も材料の特徴を知るまでは、もし将来入れ歯を作ることになったら、費用を抑えるためにプラスチックの入れ歯にしようかなー、なんて考えたことがありました。
しかし、今回セミナーに参加し、金属の入れ歯には
丈夫さ/快適さ/熱や味わいの伝わりかた/からだへの優しさ
において、多くのメリットがあることを知り、思い直すきっかけになりました。
まず大前提手として、入れ歯は噛む力を受け止める強度を持っていなければいけません。噛むたび強度不足で壊れてしまうようでは。使い物になりません。
では、噛む力に耐えうる強度を出すのに、プラスチックと金属ではどちらのほうが厚みが必要でしょうか?そう、プラスチックの方が厚くなってしまいます。
お口の中で感じる違和感のことを考えれば、入れ歯は薄いほうがいいのですが、プラスチックでは残念ながら強度を担保するためにどうしても厚みが必要になってしまい、違和感が強くなってしまうのですのです。
では、ここからは、簡単に金属の種類とそれぞれの特徴について知っていただきます。
- コバルトクローム合金
金属の良さを持ちつつ、金属の入れ歯の中で最もお求めやすい。
- ステンレスメッシュ
小さな細かい穴が空いているため、食事の味・温度が瞬時にお口全体に広がる。
特にビールなどの味わいを感じやすい。
- チタン
金属アレルギーを起こしにくく、安全性が高い。
強度・軽さ・耐食性・耐熱性に優れ、最も薄くできる。
- 金・プラチナ
お口にピッタリと合いやすく、心地よい接触感。
食べ物の味をそのまま美味しく味わうことができる。
使用する金属により、お口の中での快適さや、美味しく食べることを諦めることなく、
より以前に近いかたちで楽しむことができるのです。
来院される大切な患者様方には、しっかりと悩んで決めていただきたいです。
気になる方は、ぜひスタッフにお尋ねください☆
コロナ禍で免疫を落とさないために、丁寧なお口のケア&バランスの良い食生活を!